2012/09/09 福島起業塾

第4回 福島起業塾 実施レポート

 会社をつくるなんて簡単です。
「定款」って知ってますか?あとは社印作って、口座開設して、15万程もって法務局へ行けば、会社は設立できます。簡単です。
でも、自分を信じてくれる社員ができて、自分達を信じてくれるお客様ができて、はじめて会社はスタートします。それは簡単な事ではない。腹を括りましょう。

金子の講義はいきなりはじまった。

  

僕は、社長になるまで、大きな志をもった社会人人生ではなかったと続けた。

ガウディに憧れ、インテリアデザイナーを志望した金子は、その意志とは全く違う道である経理、営業、マーケティングという道をたどり、前職企業の業績悪化による窮地に、再建を担当するまでになる。 金子を起業へと向かわせたきっかけは、あくまで自然の流れであり、それは必然であったのかもしれない。

金子は、他の起業家と違い、自ら望んで社長として起業したのではなく、創業後にメンバーの中で最も適任であるとして選ばれて社長となった人物だ。

金子はまず「企業における数値管理の重要性」を伝えた。BS(貸借対照表)を見れるように、そしてコントロールできるようになろう。それは、設立間もないベンチャー企業の大きな悩みの一つとなる銀行の格付けに大きく影響すること。そしてもう一つのハードルである採用についても、独自の考え方を伝えていく。その一つ一つが起業を目指す受講生にとって、非常に重要で、リアリティのある話となり、受講生は賢明にメモを取っていた。

最後に、聴講生に金子が送ったメッセージは

みんな事業を明確に描いて起業をするが、「どんな会社にしたいか、どうしたら良い会社になるか」を考えて起業するものは意外と少ない。

お客様第一主義を掲げる企業は多いが、社員の満足を追求する会社は少ない。 会社の武器は、「人」である。社員、お取引先の満足なくして、お客様に良いサービスは提供できないと。

夢や志には、脇目も振らず突き進め。そして自らが思いっきり楽しむ。

あえて自身の事業については触れず、「良い会社を造ること」を中心とした講演は、まさしく経営者としての金子のマインドがそのまま表現された言葉であった。
この講義を受けた方々が、いつか起業し、社員を雇用するようになった時、是非とも金子からのこのメッセージを思い出して欲しいものである。