2012/07/07 福島起業塾

第2回 福島起業塾 実施レポート

 第2回は、24歳で起業し27年間に渡りキャラクタービジネスを展開してきた鈴見氏が講師を務めた。

冒頭からプロジェクターを使い、ディズニーキャラクターをはじめ、ハローキティ・ドラえもん・ワンピース・エヴァンゲリオンなど、また旬なものでは、なめこ栽培・夏目友人帳のにゃんこ先生に至るまで自社商品の幅の広さをみせつけた。
”つかみ”はOKである。

その後、自己紹介の中で起業に至った経緯を語ったが、それは某大手弱電メーカーの下請け会社を経営していた父親を52歳という若さで亡くした事に始まったという。
18歳の青年にとっては大きなショックだったに違いない。その後大学を卒業し、父親亡き後の会社に入社するも2年後に独立することになる。
「同じなら付加価値のある自社商品を作りたい。」
そんな想いで雑貨メーカー㈱ラナ(http://www.runat.co.jp)設立した。3年ほどはキャラクターには全く縁がなかったが、出会いに恵まれ、ある商品でウルトラマンのキャラクターライセンスを取得した。 その後、沢山のライセンスの許諾を受けてゆく訳だが、まさに”キャラクターという付加価値”を得たことで業界に於ける立位置を確固たるものにしていったのだろう。

その後、レードラプラスティック社(イタリア)との契約を取り付け、ロディのライセンス管理を行う㈱JAMMY(http://www.jammy-inc.com)設立し、自社グループに於けるキャラクタービジネスの幅を広げていった。

他にも1994年からはグループ会社であるラナ エンタテインメント㈱(http://www.runat.co.jp/teamruna/)がキャラクターを用いたレーシングチームの企画運営を行い、今もなお常に新しい話題を生み出している。 
講義を聞いていて「キャラクター」は鈴見氏にとって”魔法の鍵”の様に思えた。
というのも、玩具業界に留まらず、全く別業界のモータースポーツの世界に於いてもキャラクターを駆使し、しっかりとビジネスとして確率させているからである。
視点を変えれば、成熟したかと思われる世界にもまだまだチャンスがある、そんなことを実証してくれている様にも思える。

受講者にとって今回の講義は、取扱商品がキャラクター雑貨という身近のものだということに加え、その展開の可能性が多岐に渡ることに大変興味をもったのではないであろうか。

時間はあっという間に過ぎたが、最後の30分間を利用し、下記の”鈴見語録”なるものの一部を紹介してくれた。

●「ノウハウ(Know How)」ではな「Know Who」
●自分の得意な分野で勝負する
●多くの意見は鮮度を落とす。切り口の鋭い企画力!
●“先見性”よりも“柔軟性”
●「ちょっと待て!」と言われるくらいやれ!
●選択を迫られるいくつかの分岐点
●キーワードは「ちょっと上」
●たとえ鉛でも無垢がいい
●社長は決して偉くない
●今日より若い自分はない
●サイボーグ009的考え

それぞれについて、その考えを聞かせてくれたが「なるほど。」である。